銀座・古美術 祥雲からの展示会情報やお知らせです

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velvet order /ベルベットオーダー・柔らかな秩序 木本圭子展
velvet order /ベルベットオーダー・柔らかな秩序 木本圭子展
6月30日(火)〜7月11日(土)11:00〜18:30 (会期中無休)
祥雲2Fスペース 



*個展を記念して冊子を作成します (作品と以下の序文の他にキュレター・評論家の四方幸子氏の寄稿が掲載されます)

Imaginary NumbersとVelvet Order
 
2004年秋、木本圭子展「Imaginary Numbers」(Mika Gallery NY)は、NYマンハッタンでの初個展にもかかわらず、1か月の展示期間に美術愛好家、ギャラリスト、アーティストに加え脳学者、数学者、医学者など、日を追うごとに来訪者が増えていく予想外の展示となった。美術館が動画作品を積極的に取り上げ、ビデオアート、アトラクション的な作品が氾濫する中で、ソフトウェアを使用せずに作家自身がプログラミングをした、モノクロ映像と平面作品。その繊細で触感的な魅力に、「強い興味」と「戸惑い」が作品を観る人々のまなざしから伝わってきた。
“この深淵の先に何があるのだろうか”
鑑賞者も知りたいことであり、何よりも作家本人が求めることであった。
木本作品はその後、ACMI(Australian Center of Moving Image)や写真美術館、東京都現代美術館などのパブリックスペースで展示されるようになる。一方で私には「“Imaginary Numbers”は木本氏の美術作品としては到達点なのかもしれない」という思いが頭をよぎった。“Imaginary Numbers”後の作品はより技巧的で複雑な、それは美術から研究的な方向へ向かうように思えた。NYの展示後、木本氏は東京大学での合原複雑数理モデルプロジェクト、引き続き合原最先端数理モデルプロジェクトに加わる。
木本氏にとって数学・科学的な研究経験や、それらを反映した作品の試作や制作は美術家であるために、通らなくてはならない経験だった。そのことに気づいたのは、NYでの個展から10年後の2014年だった。木本氏から連絡があり見せられたのが、この度の「Velvet Order」の新作で、「私は最初から今までずっと美術を続けてきた」という木本氏の言葉が響いた。画家が絵筆を自由に扱い、陶芸家が轆轤を蹴り、窯を調整するように、木本作品にとってコンピューターは制作の道具であり、数学・科学は作品上に空間や時間を作ると共に、自由さをもたらす材料だ。しかし道具や材料の機能が優れているほど、それらを乗り越えて美術にするのは難しいともいえる。まして、木本氏のように部分的にコンピューターを用いる作品ではなく、創作の場所ともする作品には年月と研鑽が必要になる。そのような成熟の中で生まれたのが「Velvet Order」である。木本圭子は「すべてのものの状態変化によって秩序“Order”は新たに生成され、また変容する」 と語る。時間と空間の秩序を変化させ、その瞬間に木本氏の感性ですくいとられる世界は文字や数字では証明できない、繊細で柔らかな秩序「Velvet Order」であり、まさに美術の領域である。木本氏は創作姿勢や作品にチェコのビロード革命「Velvet Revolution」―無血革命のイメージを重ねる。それは、木本とコンピューターや科学であり、そして現代が向き合い、目指すものを反映しているように思える。
木本作品の展示構成は、常に動画と静止画で成り立っている。動画を根源として「モノ化」(美術品)したのが静止画であるが、これは相互が関連しながらも単純にリンクするものではなく、別な作品として一から制作される。今回は動画作品と、静止画として平面作品とガラスキューブの立体を展示する。
 私は古美術商でもあり、先史時代の縄文からの美術を扱っている。そのような立場から「コンピューターを使った木本作品を取り上げる理由は何か」と聞かれることがある。2003年、ある印刷物の記事の中の5cm角ほどの木本作品の写真を観たときに、強いオーラのようなものを感じたのを思い出す。現代社会で“古美術”と言われるものが、その時代の最先端であったことや、様々な価値観や社会状況を乗り越えて現代に“美術”とされることを考えると、同様に扱うことに違和感はない。自身の人生を超えた長い時間のものとして美術を観ることは、木本氏の創作ポリシーと一致している。
この度、私が木本作品を知る以前より、キュレター・評論家の立場で木本作品を観てきた四方幸子氏に寄稿していただいたことに深く感謝いたします。
木本作品が今後、様々なアートシーン、または建築などの空間美術としても取り上げられることを願っている。
 
(桐谷美香 祥雲 東京/ Mika Gallery NY )
 




 
郡上織 宗廣陽助氏のマフラーとショール 季節限定販売
  

限定数入荷。12月5日から販売します。
作品の問い合わせ info@shouun.co.jp


数年前、郡上八幡に伺ったとき、宗廣陽助さんは私の襟元を見て「色が変わったなあ。随分経つだろう」とおっしゃった。
20年来、肌寒くなる頃から春先まで毎年取り出して身に着けているので、自分ではその変化に気がつかない。

新しい同色のものと比べて光沢や鮮やかさは変わらないが、たしかに色も明るく落ち着いて肌触りも優しくなっている。
郡上紬は春繭の上質なものだけを選び植物染料で何十回も染めて織り上げられる。
現在では上質な材料の入手が困難なことや織手の減少もあり、ほとんど織られていないという
このたび、宗廣さんにお願いして、お手持ちにあるものをお譲りいただいた。(桐谷)

*郡上紬は鶴見和子さん、白洲正子さんの本でも紹介されている通好みの紬です。着物もございますが店頭には並びませんので事前にご連絡ください。




 
鉄の自在
 


製作:成田理俊 Takayoshi Narita  
企画:祥雲

掛け軸や額の高さを調節するための自在は、伸縮の際の金具がついていたり、太すぎたりと、なかなか美観のよいものがみつかりません。そこで6種類の長さのシンプルな鉄の自在をつくりました。仕上げは蜜蝋仕上げ。鉄作家の成田理俊さんの製作です。(祥雲オリジナル)

問い合わせ info@shouun.co.jp


鉄のプレート



制作:成田理俊 Takayoshi Narita
企画:祥雲

シャープでありながら味わいのある素材を考え、鉄の薄型プレートをつくりました。底部には小さな足がつき、置いたときに少しだけ浮いて見えるように工夫しました。鉄作家の成田理俊さんの製作です。(祥雲オリジナル)


問い合わせ info@shouun.co.jp